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講話

10月28日 朝礼

おはようございます。
 文化祭が近づいてきました。今年のテーマ「じぇじぇじぇの学院」の「じぇじぇじぇ」の意味は、先週文化委員長からも話があったように、Generate Genuine Gentlemen 本当の紳士を生み出すということです。この本当の紳士というのは、外見も中身も素敵な男性ということでしょうか。
 
 このうち、今日は外見について、少しだけ話しておきます。外見が素敵というのは、服装や身だしなみがきちんとしていて、見るからにさわやかな雰囲気を感じさせるということでしょう。中身がしっかりとしていれば、外見など大きな問題ではない、と考える人もいるかもしれませんが、私はそれは違うと思います。やはり、その場にふさわしい服装や身だしなみを、きちんと整えなければならない。それは、周りの人に不快な思いをさせないため、というのもありますが、それだけでなく、外見が自分の中身を作るということもあると思うからです。たとえば、制服をきちんと着ることで、学院生としての自覚を強め、引き締まった気持ちになってもらいたい。クラブの試合で着るユニフォームも同じです。それが、外見が中身を作るということです。外見を整えるのは、周りの人の目を意識してという点も確かにありますが、それよりも、自分自身をよりしっかりとしたものにするためだと、私は思っています。本当の紳士だと言ってもらえるよう、中身はもちろんですが、外見もしっかりと整えてください。

 さて話は変わりますが、近年の学院の文化祭は、お客様に喜んでいただけるよう、精一杯のおもてなしをしている生徒の姿がいつも印象に残っています。特に、小学生や小さい子どもにも楽しんでもらえるように、一生懸命に相手をしている生徒を見ていると、こちらも嬉しい気持ちになります。こういうおもてなしができるのは、学院生の優れている点の一つです。だけど、本当のおもてなしは、実際にお客様の相手をすることだけではありません。それまでにどれだけ準備をしたか、それが大切です。一生懸命に準備したものを見ていただくことが、一番のおもてなしであって、逆に、ろくに準備もしていないものをお見せするのは、わざわざ来ていただいたお客様に、大変失礼なことです。

 考えてみると、私たちの毎日の生活は、色々な物事に対する準備の連続です。生徒は、本当は毎日きちんと予習をして授業の準備をしなければならないし、試験があれば必ずその準備をするはずです。クラブの大事な試合の前には、それなりの準備をするでしょう。社会に出れば、常に自分で先々のことを考えながら、責任を持って準備を進めていかなければなりません。いい加減な準備で誤魔化そうとしても、見る人が見たらすぐに分かります。たいていの場合は、準備に長い時間がかかり、その成果を披露するのは、ほんの短い時間で終わってしまいますが、それでも、労力を惜しまずまじめに準備をして臨まないと、いずれ信頼を失うことになります。

 結局、きちんと準備をするというのは、前に向かっていくということ、準備を怠るというのは、逃げるということです。当然、準備のために使うことのできる時間には限りがありますが、完成した形をしっかりと頭の中に描きながら、一つ一つ地道に作業を進めていくしか、道はありません。文化祭は、そういった準備を自分たちでよく考えて進めていくということを、実際に体験する大切な機会です。もうあまり時間はありませんが、納得できるまで、しっかりと準備をしてください